非認知能力とはなにか? ー子どもの「生きる力」を育むためにー

非認知能力とはなにか? ー子どもの「生きる力」を育むためにー

近年、「非認知能力」という言葉が注目を浴びていますが、皆様ご存じでしょうか。


これは学力テストやIQテストでは数値化できない、内面的なスキルを指します。

例えば、

「情報を的確に把握しながら何をすべきか自ら考える」、「何事にも自ら進んで取り組む」、
「相手の気持ちを尊重することができる」「目標を達成するためにチームワークを高める」といった力のことで、
子どもたちがこれから活躍していくにあたって非常に重要な能力です。

非認知能力が注目されるようになった背景には、急激な社会の変化が関わっています。
テクノロジーの進化や、グローバル化、自然環境の変化、人工知能の発達、そして新型コロナ感染症の流行など…
急激に変化していく社会の中で、知識は常にアップデートされていき、これまでの知識・スキルの蓄積だけ、“正解”を求めるだけでは変化に対応できなくなってきています。
変化に対応できる「生きる力」を身に付けるために、非認知能力は注目されてきているのです。

また、学校においても文部科学省が「生きる力」や「学びに向かう力」など、さまざまな「非認知能力」の育成を重要視するようになりました。これに伴い、学習評価も3つの観点(①知識・技能②思考力・判断力・表現力等③主体的に学習に取り組む態度)で行うことになっています。



では、具体的にどういった能力をどのように伸ばしていくことができるのか見てみましょう!


ここでは非認知能力の中心にあるコンピテンシー(ある役割において優秀な成果を発揮するための行動特性)とよばれる力の一例をご紹介いたします。
非認知能力は研究者によってさまざまに定義づけられますが、今回はIGSで定義している25種類のコンピテンシーを紹介します。
コンピテンシーは、日々の生活や友人・知人などとの交流、趣味やさまざまな活動を通して伸ばすことができます。
子ども自身がこれらを意識しながら生活することで伸ばしやすくなる能力ですので、ぜひ参考にしてみてください。



認知カテゴリー

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それまで経験したことのないような複雑かつ難しい課題に挑戦してみる。その際、事前にシュミレーションを行い、目標達成のために必要な準備を行うとともに、協力が必要な仲間への働き掛けの具体的なアプローチ方法などを探ることで伸ばすことができます。また、得意ではなかったり、興味がなかったりするような分野についても学び、自分とは趣味や価値観が違う人とも関わりを持つようにして、発想力を維持・向上させることができます。



自己カテゴリー

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他人任せにしてしまっていたことを、自分で決断したり企画したりしてみる。また、一人で行動する時間を増やし、自分はどのように考え、決断しているのかを客観的に考えてみると伸ばしやすい能力です。また、「外に出て深呼吸する」「自分の好きな曲を一曲集中して聴く」など、手軽で自分に合った気持ちの切り替え術を身に付けたり、問題や他者の意見を個人的に受け止めないようにして感情ではなく物事や問題の本質に集中するように意識したりすることが大切です。



他者カテゴリー

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複雑な状況においても自分の利益を優先することなく、客観的に判断して一番良いと思われる方向に進むよう他者に働き掛けることで、それを実現するためのコミュニケーション力を習得することができるでしょう。共通の目標達成のために、意見の違いや誤解による問題の発生を防ぎ、尊重性と公平性をもって調整を行うことも重要です。常に自分のネットワークのことを把握し、必要に応じて人と人、組織と組織を結び付けることにチャレンジしてみましょう。



コミュニティカテゴリー

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まずはクラス内や親しい仲間と一緒にネットワークを構築したり、すでに関わっているネットワークやコミュニティがあれば、そのネットワークで「自分には何ができるか」「どんな役割を担えるか」を考えて行動を起こしてみると力が伸ばせます。また、自分が実際に興味があって参加できそうなネットワークがあれば仲間に加わり、積極的に関わってみることも大切です。



子どもたちが活躍していく社会では、知識や技能だけでなく、社会の様々なリソースを活用しながら未知の課題に立ち向かい、複雑な課題を解決することが重視されます。

そして急速に進む社会の在り方の変化に比例して、非認知能力の重要性は今後ますます高まるはずです。

学校だけではなく、現在では多くの企業がコンピテンシーをはじめとした非認知能力に注目をしています。
少しずつでも構いません。「こんな能力があるんだな」「こんな風に伸ばせるのか」ということを少し意識の片隅に置いていただくことで、子どもたちの非認知能力を伸ばすことができるのではないでしょうか!

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