進路4つのステップ

進路4つのステップ

【進路4つのステップ】

自分の高校3年間を想像できるでしょうか?本格的な受験勉強を始めるのはまだまだ先でも、進路選択は早いうちに始めたい。進路を選択するうえで欠かせない4つのステップを確認しよう。


Step1:将来について考える(高1)

いよいよ待ちに待った高校生活がスタート。勉強や部活に忙しい毎日を過ごしていると思うが、並行して考えてほしいことがある。それは「将来どんな職業に就きたいのか」「大学への進学をどうするのか」「進学するとしたら何を専門的に学びたいのか」といった自分の長期的なスケジュール(=進路)だ。高校に入学したばかりで「まだ将来や大学のことなんて考えられないよ」という人も多いかもしれない。しかし、高校3年間のなかには進路選択に関するいくつかの分岐点がある。その時に自分の「将来像」がはっきりしていないと困ることになるのだ。それに、将来の夢や進みたい方向が見えてくると、それだけ勉強にも力が入るようになる。

  【表1】は先輩たちの「大学へ進学する理由」を一覧にしたものだ。見てのとおり、ダントツで「希望する業種・職業に進みたい」が多い。先輩たちは将来を見据えたうえで大学進学を決めているのだ。大学は「入学すること」が目的ではなく、「将来の自分の夢をかなえるためのワンステップ」にすぎない。そう考えると、進路は自分の学力や漠然としたイメージだけで決められるものではないことが分かるだろう。

【表1】 大学へ進学する理由.png

 もし、職業や大学で学びたいことがまだピンとこないのなら、自分はどんな科目・分野に興味があるのか、それに結びつく職業や学問は何かを考えてみてはどうだろうか。

 1年生のこの時期は、好奇心をいっぱい働かせて、職業・大学に関する情報をできるだけたくさん集めよう。それがキミの未来に向かう第一歩となるのだ。


Step2:文理の選択をする(高1の3学期)

高校生活の1年目が終わる頃、進路の最初の分かれ道がやってくる。「文理選択」だ。高校によってこの選択の時期に差はあるが、文理のコース分けが行われる高校では、遅かれ早かれこの決断を迫られる。

 文系のコースに進むか、理系のコースに進むかの判断は、Step1で将来進んでいく道がボンヤリとでも決まっていなければできない。途中でコースを変更することは不可能ではないが、それにはかなりのエネルギーが必要となる。現状の大学入試では、文系と理系とでは受験科目や科目内の出題範囲が大きく異なる。そのため、高校の授業もそれぞれに対応したカリキュラムが組まれているはずだ。それに、自分がめざす進路に近い仲間が多くいるコースへ進んだ方が、情報交換も頻繁にできるし、お互いによい刺激が得られるだろう。

 今後、受験勉強を効率よく、より有利に進めていくためにも、この時期の文理の選択が重要な鍵となる。Step1でつかんだ自分の将来像を、ここでもう一度具体的にじっくり考えてみよう。


Step3:学部・学科を絞り込む(高2)

高2になったら、これまで考えてきた「将来の進路につながる学問」「興味のある分野」について、それらがどのような学部・学科で学ぶことができるのかを調べていこう。

-この学部へ入ったら何ができるのか?

-どんな講義があり、どんなことが学べるのか?

-どんな資格が取得できるのか?必要な資格は取得できるのか?

-卒業後はどんな進路が考えられるのか?

など、疑問を投げかけながら、自分の進路として考えられる学部・学科を絞り込んでいこう。自分の中のイメージだけで学部・学科を選択すると「自分が想像していたものと違う」「やりたいことがこの学部ではできなかった」なんてことになりかねない。

 まずはその学部で学べること、できることをはっきりとさせておきたい。そして、自分の興味・関心が何であるかを常に考えながら志望する学部・学科を絞り込んでいこう。


Step4:志望校を固める(高3の1学期)

受験勉強が本格化する高3になったら、いよいよ志望校を絞り込んでいくことになる。まずは高2で検討した志望学部・学科が設置されている大学をリストアップしよう。そして、その中から自分の条件に合った大学を選んでいくのだ。

 では、何を選択基準にしていけばよいのか?先輩たちが大学を決めるときに重視したことを見てみよう【表2】。【表2】 志望校を決めるとき最も重視したこと.pngまとめてみると、

1.憧れの大学から志望学部・学科がある大学をリストアップ
                     ↓
2.その中から自分の学力に見合った大学を多めにセレクト
                     ↓

3.カリキュラム、入試科目・出題傾向、取得できる資格、就職実績などを複合的に考慮して、志望校を決定

という流れになりそうだ。人が一人ひとり違うように、大学にもそれぞれの個性がある。大学の歴史や立地、学生の気質で雰囲気も当然違うだろうし、同じ学部・学科でも大学によって学べることや研究していることはさまざまだ。

 

 また、比較的文献を扱う機会の多い文系の学部ならば、図書館の充実度(蔵書数、学習スペースなど)、実験・研究の多い理系学部ならば、施設の充実度や大学院への進学率、研究内容に注目するとよいだろう。資格や免許の取得をめざす人はそのために必要な講義や支援制度があるかも要チェックだ。

 こうした情報は、大学案内や各種進学情報誌、大学の説明会、予備校などが主催する講演会で入手したり、先輩・先生の話を積極的に聞きに行ったりして集めていこう。また、大学のホームページや予備校などの進学情報サイトも便利だ。複数の大学をじっくり比較し、納得しながら大学を絞り込んでいきたい。数が絞られてきたら、オープンキャンパスなどを利用して実際にキャンパスライフを体験するとよいだろう。イメージやまわりの噂だけで判断するのではなく、自分の目で情報収集しながら、自分にとって「よい」大学を探していこう。

 また、費用面(私立大でもよいのか、下宿は可能かなど)については、できるだけ早い時期に保護者と話し合っておきたい。

 志望校が何度も変わると、当然勉強方法も変える羽目になる。志望校の決定時期は少なからず合格率にも影響を及ぼすので、早めに絞り込み、志望校の傾向対策に専念したい。


© 河合塾 全国進学情報センター 『2021 大学受験入門誌 栄冠めざして Junior』 2021年